浄龍寺住職 藤井 玄珠

 お仏壇屋さんのテレビコマーシャルに「おててのしわとしわを合わせて幸せ、なむ~」というものがありました。ほのぼのとして和むコマーシャルだなと感じ見ていたことを覚えています。

 このコマーシャルは、お仏壇に向かって小さな手を合わせている姿を見せることで、礼拝の姿を表現しているわけです。合掌して礼拝する姿は信仰の姿とされていて、その対象物がお仏壇になっているわけです。

 日本人にとって手を合わすということは自然に行われる現象ですし、自然に身に付いた行為に思われます。手を合わすということに如何なる意味が有るのでしょうか?先のコマーシャルの言葉では「手のしわとしわを合わせて幸せ」とありました。言葉のこじつけのように思われますが、その通りではないでしょうか。我が身の幸せや、何かしらの感謝を感じた時に私達は手を合わせています。

2014年9月発行「共に歩まん」より